法要は形式張らずに
読経、焼香、法話が主な式次第
法要は葬儀に比べてあまり形式ばった形は存在しませんが、次のような進み方が一般的です。
始め、僧侶による読経が行われ、続いて焼香に移ります。通例では通夜・葬儀の際の順に行いますが、参列者が異なるのでその限りではありません。また僧侶による法話が行われる場合もあり、法話をもって法要は終了となります。
続いて墓参を行います。参列者が順に拝礼します。ここまでが寺院などで行われ、以降は場所を変えて会食を行います。
お墓参りに必要なものを忘れずに
事前に確認しておくこととして、法要の際に卒塔婆を立てる場合は施主が前もって菩提寺に本数などを伝えておく必要があります。また当日は花、ローソク、お線香、故人さまの好物など墓参に必要なものを持参します。
年忌法要を終わらせる三十三回忌の際も事前に菩提寺にお願いします。
喪主と施主との違い
喪主は葬儀全般の主催者の役割を果たし、喪家の代表として弔問を受ける役割があります。また施主は「お布施をする主」の文字通り、葬儀費用を負担する役割のある人です。多くの場合、喪主と施主は兼任されます。また法要を営む際の主催者を総じて施主と呼びます。一般的には葬儀を営むのが「喪主」、法要を営むのが「施主」と受け取られているようです。
三回忌以降の法要は身内のみで
法要の準備は日取りの決定から
法要を主催する人を「施主」といいます。葬儀の際の喪主が勤めるのが一般的です。
法要の際、まず決めなければならないのが、日取りです。例えば四十九日であれば、ちょうどその日に法要を行えればよいのですが、当日が平日の場合などには土曜・日曜にずらして行います。また法要は菩提寺で行うことが多いので、日取りが決まったら僧侶の都合を確認しておきます。同時に、予算や招待する人数を明確にし、寺側と事前に十分な打ち合わせをしておきましょう。
列席者へは電話か封書で連絡します。封書を利用する際は返信用のハガキを同封しましょう。また必要であればお寺や会場までの道順を示した地図を用意すると丁寧です。
列席者の範囲は、一周忌までは故人さまの友人、知人、勤務先の人なども含まれ多いものですが、三回忌以降は身内だけが集まるようになり、徐々に少数になっていくのが一般的です。
料理は一人5千円程度が相場
法要の費用は主に、僧侶へのお布施(読経料)会食の料理代、引き出物代です。料理は1人5千円程度が相場で、引き出物は2千円~5千円くらいのものを用意します。会食の席には僧侶も招き、引き出物も渡すのが一般的のようです。菩提寺へのお布施の相場は5万円~8万円。納骨式を行う場合は別に読経料を2万円~3万円包みます。
案内状が届いたら早めに返事を
法要は故人さまとのかかわりの深い人を招くものですので、招待を受けた場合は、よほどの用事がない限り出席しましょう。案内状が届いたら、施主の準備に支障が出ないよう、早めに出欠の返事を出すのがマナーです。どうしても都合が悪いときは、欠席の返事と併せて、お詫びの手紙を出すようにします。その後、法要の前日までに届くように供物料を郵送します。
また、法要に都合がつかないため、別の日にお焼香をしたいという場合には、その旨を伝えて訪問しましょう。
法要の服装
三回忌以降は施主も私服で参列
年忌法要であれば喪服でなくとも地味な私服で参列してかまいません。また、三回忌以後は、施主も喪服を着用しないことが多いので、男性はグレーのスーツ、女性は地味なワンピースなどを着用しましょう。喪服で出掛けてはかえってマナーに欠けてしまいます。
香典の半額を目安に供物料を
法要に出席する際は、葬儀の際の香典に相当する「供物料」を持参します。法要の規模などによっても異なりますが、葬儀の際に包んだ香典の額の半分程度を目安にします。不祝儀袋の表書きには、「御仏前」あるいは「御香料」「御供物料」と記します。供物料とは別に何か品物を贈るときは、故人の好きだった物や、日持ちの良い菓子などを持参しましょう。